遠藤コラム第3回「社会人1年目、モスバーガーで学んだ『飲食の心構え』」
自営業を営んでいる父親の影響もあり、「30歳までに独立するぞ」という、強い想いが昔からありました。
当時は飲食で独立しようと考えていました。
そう考えていたのは、大学時代にカフェでアルバイトをしていたことが影響しています。
働いていたカフェの経営者の方に評価して頂くことがたくさんあり、大学を卒業する時には飲食で独立しようと決めていました。
一方で、自分には何かをやり遂げた経験がなく、このままでは独立してもうまくいかないのではないか、という不安もありました。
そこで、まずは自信をつけようと、全てがゼロの状態からオーストラリア行きを決意したのです。
大学卒業と同時に行ったオーストラリアから、無事帰国した私が入社したのは、「モスフードサービス」いわゆる「モスバーガー」でした。
モスバーガーに入社した理由
モスバーガーを選んだ一番の動機は、飲食で独立するにあたって、ナショナルチェーンで飲食の基本を学ぼうと思ったから。
ほかにも飲食のナショナルチェーンはたくさんありますが、当時、私が調べた限りではモスが一番早く店長になれる可能性があるシステムだったんです。
とにかく早く飲食の基本を学び、ステップアップをしていきたかった私は、そのことを知り、迷うことなくモスバーガーに入社しました。
モスバーガーでの日々
社会人1年目は、とにかくガムシャラに働きました。
自分の限界にチャレンジという感じでしたね(笑)。
それまでの学生時代のチャランポランとしていた時と、かなり切り替わった時期でもあり、そのくらいやらないと、独立できないと、本気で思い込んでいました(笑)。
自分の中では、「人生の本番」という覚悟でした。
学生時代と180度変わって、ものすごく真面目に真剣に取り組んでいました。遅刻もしない。服装も髪型も含めて、社会人としてきっちりとしようと決め、実践していました。
常に120%の努力をしていた時期でもありましたね。
通常業務以外の業務にも積極的に取り組んでいて、当時の店長に、「早く帰って寝ろ!」なんてよく叱られていました(笑)。
当時、Jリーグが発足した年に、国立競技場の近くに新店舗の出店があったのですが、その店の立ち上げメンバーに選ばれたんです。
もう試合がある日はお客さんの量がハンパじゃなくて!
帰りの電車では、座ると寝過ごしてしまうので、立ちながら寝てしまい、膝カックンを繰り返し帰宅したり、冬なのに身体中に変な汗をかいたり・・・
それでも、独立するために、とにかくいろいろなものを吸収しようとしていました。限界にチャレンジというか、最後の方は限界突破していましたね(笑)。
「他の人と同じ頑張りでは独立できない」、「『甘え』があっては独立できない」、と本気で思っていましたから。
今思うと、仕事の質を高めずに、量ばかり増やして、自己満足していただけなんですけど・・・(笑)
自ら厳しい環境に追い込むことができたのは、やっぱり「30歳までに独立する」という強い想いがあったからです。
根拠のない自信と言いますか。「絶対に独立する!」それが自分のモチベーションでした。
モスバーガーでの学び
モスバーガーで学んだことは、今でも生かされています。
ナショナルチェーンだけあって、クレンリネス(清潔に店舗を保つことをいいます)、在庫管理、アピュアランス(身嗜み)のレベルが非常に高かったのです。
最初の勤務は、24時から翌朝7時まででした。仕事は、毎日隅々まで掃除。今日はここ、次の日はここ、というのではなく、毎日くまなく、ピカピカになるまで、徹底的に掃除をしていました。
棚卸しも毎日していました。数が合わないと帰れないこともありましたね。まるで銀行のようでしたね(笑)。
モスを通じて、飲食の心構えというか、姿勢を養うことができた日々でした。
飲食店とはこうあるべきだ、というものを学びましたね。
まとめ
飲食の基本に関して、当たり前のレベルが高い基準で、飲食人生をスタートできたことは、本当に良かったと感じています。
その後の宅配寿司の立ち上げ時や、独立時などに、大いに役立ちました。
そして、モス時代に、限界を突破して頑張った経験が、その後の飲食人生での「心の支え」になることが多々ありました。
「あの時に比べれば、まだまだできる」なんて思うことが、よくありましたからね。
結局、全ての根底には、どれくらい強く「自分の『夢』を実現したい」と想えるかが重要なんでしょうね。
これは、多くのみなさんがおっしゃていることですが、改めて、身を持って心底そのように感じています。
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